前から気になっていた「Chromebook」を体験してみたくて、古いノートPCに「Chrome OS Flex」をインストールしてみました。
使用したPCは「ThinkPad X200 Tablet」です。
- CPU: Intel Core 2 Duo L9600 2.13 GHz
- メモリ: 8GB
- HDD: 500 GBくらい
インストールの手順は、ChromeOS Flexのホームページに書いてある通りのやり方で出来ました。かなり簡単です。
USBメモリからブートさせて、インストール前にハードウェアとChromeOS Flexの適応状況を確認できたので、安心してインストールする事ができました。
実際に使ってみた感想は【意外と便利】。
ストリーミング動画がサクサク動いて、変な広告も入らないので快適。Amazon Fire HD 10はもう要らないかも。
前にネットで見た情報通りに、wacomのペンタブレット「One by wacom」もちゃんと動きました。
ChromeOSは、イマドキの他のモバイル系のOSと同様に、成果物のファイルはローカルのストレージではなくクラウドに置く事を前提に設計されています。したがって、ほとんど全てのアプリがクラウド保存に対応しています。LinuxやWindowsでもクラウドに対応していますが、アプリの開発時点でクラウド前提に作りこまれているものには使い勝手では敵いません。使いたいアプリがChromeOSに対応しているのであれば、LinuxやWindowsよりも快適に作業できるかもしれません。
イマイチなのは、(このX200Tabletの特有な問題だけど)画面タッチ、および付属のペンに対応出来ていないところです。Linuxほどには対応しているデバイスは多くないようです。
ちょっと意外だったのは、ChromeOSのアップデートが、Chromeブラウザの速いアップデートサイクルとは同期していないことでした。ブラウザ版は2週間に1回くらいのペースで更新されるので、そのペースでOSが更新されるのはイヤだなぁ、と思っていたのですが、杞憂に終わりました。ブラウザ版のバージョンとかなり開きがあります。起動するたびにアップデート…みたいな事にはならずに済みそうです。
下記は、「ChromeOS Flex」のGoogle Chromeブラウザのバージョン確認画面です。当たり前の事ですが、「ChromeOS Flex」におけるブラウザとOSのバージョンは同じです。
OSのセットアップが完了すると、Googleアカウントに紐づいているアプリが自動的にインストールされるようです。試しに「Google リモートデスクトップ」を使ってみましたが、サクサク動きました。ただし、ピンチアウト,ピンチインができない端末なので、拡大・縮小ができず。このアプリに関しては結構致命的な使い難さだと思いました。2本指タッチが出来る事を前提にユーザーインターフェースが作られているアプリなので仕方が無いですね。こういうのを体感してしまうと、ホンモノのChromebookが欲しくなります。(必要に迫られてはいないので買わないけど)
ChromeOS Flexはかなり良い感じです。用途が合えば(使いたいアプリがあれば)、セカンドマシンとして活用させる事も充分可能だと思います。ブラウザが使えれば良いとかSNSが見れれば充分というような人は多いと思うので、そういう方にはメインマシンとしても充分に活用できるはずです。メインマシンが既にあり、軽くて持ち運びが楽なセカンドマシンが欲しいという方には、chromebookが良いと思います。パワフルな作業をするときは、リモートデスクトップでメインマシンに接続して作業をさせれば良いのですから。chromebookの購入を検討する術として、古いPCにChromeOS Flexをインストールして使い心地をチェックしておくのは良い考えです(簡単にインストールして試せるので)。試した結果、chromebookを購入するまでもなく、「未使用PC+ChromeOS Flex」で充分、という結論になる事も充分有り得ます。
自分的にはX200TabletのTablet機能(タッチ操作とペン操作)に対応していない事が惜しいので、しばらくはこのままChromeOS Flexを入れておきますが、いずれLinuxに入れ替えると思います。もう一つ前に使用していたThinkPad X32にChromeOS Flexをインストール可能で、そちらでも快適に動くようであれば、X200Tabletの方は、即座にLinuxに入れ替えます。