tomyamaのブログ

日記・雑記。

Seagate HDD ( SRD0NF2 ) の性能を考察

ハードディスクの外周・内周による性能差

 

PCのフルバックアップで使用している、バックアップ先のハードディスク(HDD)。3TBの容量が有り、これはフルバックアップ専用の用途の為に購入しました。

といっても、特別優れた性能がある訳ではありません。至って普通のHDDです。

 

メーカー Seagate
製品名 Expansion Desktop Drive (3TB) SRD0NF2
接続インターフェース

USB 3.0

 

昨日のブログの最後の方で、書き込みが進むに連れて、HDDの内周に近づいていくので書き込み速度が落ちていく、と書きました。

今日は、そのことを検証してみたいと思います。

 

まずは、昨日載せたグラフのおさらいから。

 

Seagate 3TB HDD ( SRD0NF2 ) の「SIDE_A」にバックアップした時の進行状況

SIDE_A」にバックアップした時の進捗状況

 

Seagate 3TB HDD ( SRD0NF2 ) の「SIDE_B」にバックアップした時の進行状況

SIDE_B」にバックアップした時の進捗状況

 

バックアップを開始してから最初の10分間は処理速度が非常に高いです。これはHDDのキャッシュ効果の恩恵でしょう。10分以降は安定した値で推移しています。

「SIDE_A」と「SIDE_B」は、物理的に隣接した領域に確保したパーティションです。「SIDE_A」の「直近5分間の転送速度」の最後の値は、約167MB/s。そして「SIDE_B」の「直近5分間の転送速度」の最初の値(最初の10分間は無視)は約164MB/sです。内周に近づくとパフォーマンスが落ちる、という説に沿った自然な値になっていると思います。

 

それぞれのパーティションは1TBなので、2つで2TBの大きさがあります。

つまり、HDDの容量3TBの内、2/3の領域のパフォーマンスを計測できていることになります。

 

先ほどのグラフは、横軸を「経過時間」にしていました。これをHDDの物理的な位置を表す値に変更します。こういう時、普通はLBAやセクター番号などを使うのですが、今回はサイズ感をイメージし易いように単位をテラバイト(TB)にしました。

 

Seagate 3TB HDD ( SRD0NF2 )の書き込み性能(外周から内周まで、位置による性能差)

SRD0NF2の書き込み性能(外周から内周まで、位置による性能差)


青色の点が計測値をプロットしたもので、グラフの右端はHDDの終端(最内周部分)です。グラフは、やや曲線になっているようなので、それを考慮して、桃色の点線で予測される軌道を描いてみました。最内周付近の書き込み速度は、90MB/s前後の値になりそうなことがわかります。最外周付近は、185MB/s前後なので、最速値と最遅値で2倍の差があることになります。

 

ちなみにこれは純粋にHDDの書き込み速度を計測している訳ではなく、実際にはSSDから読んだデータをHDDに書き込んでいる時の値です。つまり、SSDからデータを読み込んでPCのメインメモリにデータ転送する処理がパフォーマンスに影響している可能性があるのですが、今回はSSDの読み込み処理によるHDDの書き込み性能への影響は無視しています。

このデータを取得した経緯についは前回の記事(2022-09-15)を参照して下さい。